こどものとも11月号 きんのねこ

こどものとも11がつごう きんのねこ 再話:八百板洋子
絵:平子真理
出版:福音館書店

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貧しいおばあさんとおじいさん。 パンが無いので白樺の木を切って売る事を考えます。 白樺を切ろうとおじいさんが斧を振り上げると、金色の猫が現れます。 金の猫が言うには、木を切らないでくれれば何でも願いを叶えてくれるとのこと。 おじいさんが木を切らずに家に帰ると家に小麦粉のいっぱい入った袋が現れます。

貧しいおじいさんですが、ねこの言う事を聞く優しさと欲深い事を言わない慎ましさがいいですね。 猫はもしかしたら白樺の木の精なのかもしれません。

実は似たような話を新潮文庫の『ヘンゼルとグレーテル―グリム童話集 2』に入っている『漁師とその妻の話』というので読んだことがあります。 舞台は海、現れるのはひらめと違うのですが、相手の言う事を聞いて家に帰ると願いが叶っているのは似ています。 しかし、『漁師〜』の方は漁師の奥さんが強欲でどんどん大きなものを願う様になっていき、最終的には結局貧乏なままに戻されるという話ですが『きんのねこ』の方は違います。

雑誌ですから、早めにお求めになるのをお勧めします。